卵黄テンペラで描く!


 テンペラ画とは何か! 

イタリアを中心に始まった古典かいが技法

油彩画もアクリル画も無かった 約500年前の人々が考えだした画法。それがテンペラ画です。簡単にいえば、(顔料)と(卵黄)を混ぜて、水(精製水〜薬局で購入できます)で溶いて描く方法。 テンペラはラテン語のtemperae「混ぜる」に由来する言葉で、西洋中世期には広く顔料と※展色剤を混ぜることをテンペラといい、文字通りに解すると今日のテンペラとは意味が異なる。しかし、今日テンペラといえば、主に卵黄を使った卵黄テンペラ(エッグテンペラ)を意味することが多い。

『 特 徴 』 

①乾きがはやい。 

②耐久性に富む絵具層をつくる。 

③ 乾くと色調が数段明るくなる。さらに、色彩の発色の良さ、描線の美しさにあります。 

<制作上の制約もあり、技法上の制約を受ける>

ぼかしは、ハッチング(線を重ねて明暗、色味段階を作る。白色で行いその上に色を薄く塗る)で行う。また、乾くと彩度が多少高くなる。(鮮やかさが増す)



テンペラ画のすすめ〜愛猫を描く〜

教室ayumiさん作(猫)

自他を施したパネル、サムホール(SM)サイズに下図を転写(猫を描く)
自他を施したパネル、サムホール(SM)サイズに下図を転写(猫を描く)
黄土の濃淡で大まかに明暗表現する。
黄土の濃淡で大まかに明暗表現する。
この後、緑顔料テールベルトを刷毛で全体に薄く塗ります。
この後、緑顔料テールベルトを刷毛で全体に薄く塗ります。


体の明暗をつけてから毛並みを描いてゆく。(背景の下塗りを済ませている。その時のマスキングテープはそのままにしておく)
体の明暗をつけてから毛並みを描いてゆく。(背景の下塗りを済ませている。その時のマスキングテープはそのままにしておく)
大まかに毛並みを描いたところ
大まかに毛並みを描いたところ

上記の体に使用した色は、ウルトラマリン、カドミウムレッド、ピーチブラック、チタニウムホワイト。

※今日店頭で売られているウルトラマリン(紺色)のような科学顔料は、粒の粒子が小さく通常に水で溶く場合、水の表面を浮遊するだけで溶けこめません。そこで、あらかじめ界面活性剤として消毒用のアルコールを数滴入れて練り合わせておきます。その後通常に水で練り合わせます。


薄い緑のグレーズ上に茶色と紫を中心に茶系の下地を施す。
薄い緑のグレーズ上に茶色と紫を中心に茶系の下地を施す。
濃淡、筆後を大胆に残して背景を塗る。
濃淡、筆後を大胆に残して背景を塗る。
下地が乾燥後さらに緑(ヴィリジャン)と白、黄土少々を混色して塗る。
下地が乾燥後さらに緑(ヴィリジャン)と白、黄土少々を混色して塗る。


表記のヴィリジャンが乾いたら同じ色に白を多めに加えた色を塗る。
表記のヴィリジャンが乾いたら同じ色に白を多めに加えた色を塗る。
これで背景は終わりとする。色を薄く塗るか、厚く塗るかは、その時々で違う。
これで背景は終わりとする。色を薄く塗るか、厚く塗るかは、その時々で違う。

完成 今回は、背景を削ったりせずに、下の色と上層の緑の響き合いを意識して、単調にならないよう、背景に変化を求めた。
完成 今回は、背景を削ったりせずに、下の色と上層の緑の響き合いを意識して、単調にならないよう、背景に変化を求めた。

テンペラ画ワークショップより





テンペラ画生徒さん作品制作工程

画紙に下絵、テンペラ黄土色で大まかに調子を出す名案は水の濃淡で調整。
画紙に下絵、テンペラ黄土色で大まかに調子を出す名案は水の濃淡で調整。
全体に薄く黄土をはけで塗ってから、チタン白で明部の浮き出し。
全体に薄く黄土をはけで塗ってから、チタン白で明部の浮き出し。
ウルトラマリンで全体をラズール(塗装)する
ウルトラマリンで全体をラズール(塗装)する
さらに白色又は明るいトーンで明部の浮き出し。
さらに白色又は明るいトーンで明部の浮き出し。

細部を描きこんで行く。
細部を描きこんで行く。
完成、背景にヤスリをかけて変化と質感、ストライプも手前と奥の色彩変化で奥行きを出す。
完成、背景にヤスリをかけて変化と質感、ストライプも手前と奥の色彩変化で奥行きを出す。


作品スライド