以前のものより、誤字脱字訂正、わかり安い表現に変更いたしました。
グラスの中の中は迷子にならない安全地帯
<制作ポイント>
・グラスの透明感(周りの色や形光をグラスがどう取り込んでいるか)
・下地効果で変わる描き方。今回はパネルにジェッソを塗り、やすりをかけたもの
ツルツルした表面に描く。
・薄白がけで画面の密度と明るさを高める。
◆PUポイントは薄白がけ!
「今回はいつもと少し違った進め方を試してみました」
・白い絵の具を薄く全体(あるいあ部分にかける)薄白がけ、(これは古典的な技法で行うものとは違った観点で行います)
薄白がけの後の彩色で、グラスを中の屈折やぼやけ感を出すのと、色彩多少明るめにしながら絵の密度を高めながら進めようとい
う観点から行っています。
・虫眼鏡で見ている画像がありますが、拡大してもブレのない画面(計算したぼかしはありです)や輪郭部の表現を見ています。
・単に白色を薄くかける作業から(薄白がけ)と呼んでいます。
白色の薄め具はいは経験値で説明がしにくいところです。いつか動画でお見せできればと思います。
薄く塗った後、乾くと丁度良いくらいで塗る場合、すぐに軽くティッシュで拭き取る場合などその時の感覚で変えています。









アクリル画は、油彩画のように繊細なグラデーションは得意な素材ではありません。
重ね塗りをする場合、テンペラ画のように※「ハッチング」で濃淡を出すこともありますが、今回のように目の細かい(240番〜)ヤスリをかけをして、色ムラがクッキリしすぎている部分を曖昧にした後で、薄塗りを繰り返しながらイメージに合う表現になるまで繰り返します。
ここで、少しグラスの中を明るく描きすぎたので、次回描き込む部分を鉛筆で描いて
作業を終えました。
次回は、ガラスの屈折を描いて狙い通りのイメージに近づけたら完成の予定。
※グレーズとは!
透明な色の絵の具(何色でも良いが、作品の効果を意識した色を選ぶ)をごく薄く全体または部分的に塗り、次に来る絵の具を効果的に生かすためのもの。色彩の深みともかかわる。不透明色を使う場合は、スカンブルと言う。
※白色浮き出しとは!
グレーズで全体的にトーン(色調と明度)を下げておいて、白または白を多めに入れた色で明部を描き起こすこと。
どの絵の場合も、初めからモチーフ本来の色味をいきなり塗らないことです。
まずは、中間色や白を多く含んだハイトーンで描いてゆく。そして少しずつねらいの色に近づけてゆくことが重要です。
その間に何度かグレーズを施したり、グロスポリマー樹脂を全体に塗ってはさらに描くことを2〜3回繰り返して完成に向かう。すると絵の具の重層構造による色の深みと、質感、重量感などの感じられる絵になってゆきます。
アクリル画の描き方はさまざまです。以下の方法はアクリル画を始めた人にもわかりやすく進めています。
私自身も時にこうした方法で描いていますが、実際はここで示していない細かな工程があります。
それらのほとんどは多くの作品を描く中で個々において学び取ったもので、経験値からくるものなのです。ですから、あくまでも以下の工程は大きな流れであり、描く人の工夫でもっと良くなってゆきます。
① 最近のキャンバスは、油彩、アクリル兼用も多いが、今回使は油彩用のものを通常の表を裏にして貼ったもを使用した。
いつものより多少荒さがある。裏面の麻地には、目止めにアクリルジェルメディウを使用。
水で薄めずにヘラで直接キャンバスに塗るとキャンバスに彩色する過程でできる自然なムラができてアクセントになる。
そのため、背景は色を厚塗りせずに薄塗りで終える。
薔薇は吊るしてドライフラワーにしたもの。壁に止めるまでにポロポロと大きな花びらが落ちて小さくなった。
①今回は、油彩画用キャンバスを裏にして貼ったものを使用。麻の生地の自然な色合いを利用する。画面は、下図を転写して簡単な着彩したもの。
②全体にグレーズを施す。
色は、こげ茶と紫
※色名はわかりやすく言い換えています。
③こんな感じで進めています。
ライティングはやめて自然光で描くことにしました。
④グレーズ中〜
薄く見えますがこう少し濃くなっています。画面の端々にシミが現れてきました。これは最初の地塗り時で無地に近い背景にアクセントとして使うために処理したもの。狙いどうりなので問題ありません。
⑤グレーズで全体的に少し暗めの画面になります。次に明るい色(白を多めに入れ色)で明るい部分を描き出す。白色浮き出しという。
⑥白色浮き出し。
ここでは、簡単に行う。
アクリルでは(ぼかし)が出しにくいため、ハッチングの効果や刷り込みまたはスタンピングなどが有効。
⑦ここまで⑥の段階からかなり描きこんでいます。(撮影するのを忘れて進めてしまった!)明るめの色でグレーズを1度済ませ、さらに描きこんでいる状態。
⑧明るめの色で再度グレーズする。朱色+白の淡い色を画面全体にかける。(柘榴だけでもよいが、背景に作ったシミがうるさくならないように多少抑えるため。
⑨柘榴に使用した様々な色と高めのコントラストが和らいで、落ち着いてまとまってくる。多少ぼんやりとした感じにもなるが、それでいい。
⑩さらに描いて完成!P3号「薔薇と柘榴」イメージしたより描きこんでしまった。もう少しぼんやりと、細部にあまりこだわらずにまとめたかったが、今回はここで筆を止めた。
制作て使用した2種類のグレーズ色。A。最初は右のこげ茶+紫
B・中盤は左の朱色+白(場合によりジョンブリアンという肌色)も少々加える。Bは、2度使用した。最後に目止め、グロスポリマーメディウム又はジェルメディウムを1:水3〜4程度で解いて全体にムラなく塗って完成。
使用したパレットと色。